ヒップホップ好きならばその多くが知るであろうOZROSAURUSや、AK-69、GADOROなど数多くのラッパーたちの曲を手掛け、レジェンドDJとしての呼び声も高いDJ PMX。
また、今なお現役最高峰のDJとしてUMB(ULTIMATE MC BATTLE)のバトルDJを務めるなど、年月を重ねても精力的な活動は衰えることを知りません。
そんなDJ PMXは、どのようにしてヒップホップと出会い、日本語ラップの第一人者として知られるようになったのでしょうか。
彼の人生や経歴を読み解くことで、彼の作る曲に込められた思いを深く理解し、ヒップホップをより楽しめることは間違いありません。それでは早速Check it out!
「DJ PMXは〇〇という困難を、△△で乗り越えた。」
DJ PMXのプロフィール
アーティスト名 | DJ PMX |
本名 | 非公表 |
年齢 | 非公表 |
身長 | 165㎝ |
出身地 | 宮崎県 |
拠点(レペゼン) | 横浜市 |
学歴 | 非公表 |
所属レーベル | ビクターエンタテインメント |
DJ PMXはアメリカ西海岸のヒップホップの影響を受け、1987年ごろから地元の宮崎を中心に活動をスタート。
現在では、神奈川県の横浜市を拠点として活躍の場を広げ続けています。
DJ PMXのラップスタイル
スタイルは、本場カリフォルニアを中心とした「ウエストコーストラップ」の流れを汲み、ゆったりとした音楽性の中にも、少しいかついギャングスタラップの雰囲気を残した楽曲を多く制作しています。
DJ PMXはDJとして活動する一方、数多くのアーティストを見いだし、方向性を踏まえたトータルプロデュースを手掛けるヒップホップ・プロデューサーの顔も持ちあわせます。
DJ PMXの名前の由来
DJ PMXのPMXは「PRIME MINISTER X-RATED」の略語とされています。
PRIME MINISTERは総理大臣や首相を意味する言葉です。
一方、X-RATEDは成人向きのや、ポルノのを意味し、X-rated bookはアメリカでエロ本のことを指します。
つまり、DJ PMXの名前の由来となったPRIME MINISTER X-RATEDを日本語訳すると「ポルノ総理大臣」や「エロ首相」となります。
少しいかつい雰囲気のDJPMXらしからぬ、面白いネーミングセンスですよね。
クラブポップ系バンドから始まるDJ PMXの人生
宮崎県に生まれる。
キーボードスクールに入部。
仲間とクラブポップ系のバンドを結成、楽曲制作をスタート。
MIDIキーボードを使い、本格的な楽曲制作を始める。
GRAND MIXER DXTのスクラッチに憧れ、DJを志す。
大学を中退。
20歳の時にシンガポールに移住し、ラーメン屋の店長に。
地元を離れ上京し、ターンテーブルを購入。
大学へは通わずDJとしての活動を本格化。
宮崎県に生まれる
DJ PMXは宮崎県の田舎で生まれ、その生涯をスタートします。
当時は音楽に対する知識もほとんど無く、キーボードでドレミがどこにあるのかもわからなかったそうです。
中学生で仲間とクラブポップ系のバンドを結成
DJPMXは中学生の頃、音楽に興味を持ち、キーボードスクールに入学します。
クラブポップ系のミュージックに心を奪われ、様々な楽曲をあさる毎日でした。
そんな中、音楽仲間たちとバンドを結成し、音楽家としての活動をスタート。
GRAND MIXER DXTのスクラッチに憧れ、DJをこころざし始める
中学を卒業すると、当時最新であったMIDIのキーボードを購入し、打ち込みによる本格的な楽曲制作をスタートさせます。
そんな中、ラジオで聞いたAfrika Bambaataaの曲に衝撃を受けたのをきっかけに、ヒップホップに興味を持ち始めたDJ PMX。
ヒップホップの楽曲を調べていく中で、ターンテーブルを楽器として初めて利用したアメリカのDJでもあるGRAND MIXER DXTのスクラッチのカッコよさに憧れ、DJを志したと語っています。
ターンテーブルを購入し、DJとしての活動を本格化させる
高校卒業と同時に関東の大学に入学、人生初のターンテーブルを購入したDJ PMX。
大学へはほとんど通わず、ディスコやクラブに通いながら音楽漬けの毎日を過ごします。
クラブではDEV LARGEやYOU THE ROCKなど、そうそうたるラッパーたちと出会い、ビート制作などを通してDJとしての活動を本格化させていきます。
DJデビュー
DJ PMXのデビューは、AZZ+PMX名義で1990年にアナログリリースしたEP「GO YELLOWS GO」です。
MUROやBOY-KENなどが客演として参加するなど、今考えるととても豪華なラインナップで、DJ PMXの凄さを伺うことができます。
デビュー後
Kayzabroや、現在ではOZROSAURUSで活動しているMACCHOなどと共に、DS455というクルーを結成し、活躍の場を広げていったDJ PMX。
MACCHOらは途中で脱退し、DS455はKayzabroとDJ PMXの2人組になりますが、2002年にはメジャーデビューを果たす程の大人気ユニットとなります。
その後もDJとプロデューサーの二輪での活躍を続け、2008年には初のソロアルバムでもある「THE ORIGINAL」をリリース。
その後も3年周期程でGADOROや孫GONG、¥ellow Bucksなどの豪華な客演と共にフルアルバムをリリースし続け、2020年には4thアルバム「THE ORIGINAL Ⅳ」をリリースしています。
DJ PMXの人気曲は?
DJ PMXの人気曲と、pucho henza編集部の一押し曲を紹介していきます。
DJ PMXの人気曲①「Miss Luxury」
ファーストフルアルバムの中にも収録された、日本語ウェッサイの最高峰。
YouTubeの再生回数も410万回を超える大ヒット曲です。
DJ PMXの人気曲②「Scenario」
若手注目度No.1のヤングトウカイテイオー¥ELLOW BUCKSと言わずと知れた日本語ラップのレジェンドDABOなどを客演に迎えた大ヒット曲。
世代を超えたコラボにDJ PMXのメロウなトラックが最高にマッチした1曲です。
DJ PMXの人気曲③「MAKE IT TO DA TOP」
2010年にリリースされたMIX CD「LocoHAMA CRUISING」のボーナスとしても収録されている隠れた人気曲です。
ゆったりとしたトラックに合ったラッパーたちのフローが聞き心地最高の1曲です。
編集部おすすめ曲「House Party」
DJ PMXの特徴でもあるメロウなトラックの中に、どこか大人の色気を感じることもできるおススメの1曲です。
変わりゆくシーンの流行もとらえながら進化を続けるDJ PMXの凄みを体感することができます。
DJ PMXと仲のいいラッパー
多くのラッパーを客演に迎えたり、プロデュースを手掛けたりしているDJ PMXはヒップホップのシーンの中でも特に顔が広い部類に入るレジェンドDJです。
その中でも特に仲が良いラッパーを2人紹介します!
MACCHO
OZROSAURUSのMCを務める、言わずと知れたレジェンドMCのMACCHO。
DJ PMXは当時中学生だったMACCHOの才能を見いだし、2023年現在でも新曲「レジェンド」をリリースするなど長年楽曲提供を続けています。
GADORO
フリースタイルMCバトル日本一を決めるKOK2017で優勝し、音源制作にも力を入れるGADORO。
DJ PMXは同じ宮崎出身のGADOROのラッパーとしての才能を絶賛し、トラックの提供やプロデュースを続けています。
気になるDJ PMXのアレコレ
圧倒的な音楽センスで日本語ラップの代表的存在に駆け上がったDJ PMX。
ここからはDJ PMXのラッパーに対する向き合い方や、特徴的なファッションなどから、より深く彼の人となりを探っていきます。
DJ PMXのネット上でのデマ情報
2021年ごろ、TwitterなどのSNSを中心に「DJ PMXが死んだ」との情報がながれ、一時情報が錯そうしたことがありますが、これは全くのデマ情報でした。
真相は、薬物の過剰摂取で死去したと報道されたアメリカのラッパーDJ DMXとの勘違いだったようです。
DJ PMXの客演ラッパーの選び方
精力的に音源制作をおこない、数多くのラッパーから共演依頼の絶えないDJPMX。
DJ PMX自身は、どのラッパーとフューチャーするかの判断基準として「フローが好みのラッパーと楽曲を作ることが多い」と語っています。
確かにDJ PMXのトラックの特徴でもある、ゆったりとしたメロディアスな曲には、フローが美しいラップが映えますよね。
DJ PMXのファッション
DJ PMX といえば、長めのブレイズにバンダナとサングラスというファッションでも知られています。
シャツやパンツを含めて、本場アメリカのB-boyカルチャーを踏襲した、渋めのオールドスタイルがとてもカッコいいですよね。
DJ PMXも自身のファッションスタイルには強いこだわりを持っているようです。
彼のファッションが気になる方はぜひDJ PMXのInstagramを覗いてみてください。
DJ PMXのこれからの野望とは?
DJだけでなくプロデューサーとしても日本語ラップに関わり続け、シーンの創成期から現在にいたるまで活躍を続けるDJ PMX。
今後の活動に関しては「色んなアーティストとフューチャーして、本当であれば毎年でもアルバムを出したい」と語っています。
特に近年ではGADOROや¥ellow Bucksなど、積極的に若手ラッパーを客演に迎え続けています。
自身の経験と、若手ラッパーとの価値観を融合させ、日本語ラップのシーンに新たな風を吹かせようという心意気が伝わってきますよね。
彼がどのようなラッパーを見いだし、どんな楽曲で私たちを楽しませてくれるのか、今からワクワクが止まりません。
DJ PMXまとめ
「DJ PMXは未開拓の日本語ラップという困難を、圧倒的な音楽センスによる楽曲制作で乗り越えた。」
DJ PMXは日本語ヒップホップの創成期からDJとして活躍し、ゆったりとしたノリが特徴のウエストコーストラップを日本で広めた第一人者です。
同時に日本人では数少ないヒップホッププロデューサーとしても活躍し続け、シーンに新たな才能を送り続けてきた、まさしく日本語ヒップホップのレジェンドと呼べる人物でもあります。
いまなお精力的に活動を続け、新しさの中にもどこか懐かしい雰囲気を感じるトラックを生み出し続けているDJ PMX。これから彼は私たちにどんな曲を聞かせてくれるのでしょうか。DJ PMXの活躍から目が離せません!