伝説的なグループのSWANKY SWIPEやSCARSでの活躍、アクティブなソロ活動などで知られるラッパーBES。
独自のラップスタイルとフロウが多くの人を魅了する、シーン最高峰のラッパーです。
15年以上のキャリアを持つ彼ですが、新作「WILL OF STEEL」やPEXとのアルバム「CHEMICAL REACTION」を発表するなど、近年でも精力的に活動を続けています。
そんな天才ラッパーBESですが、華々しい活躍の裏には多くの困難がありました。BESの音楽的なバックグラウンドや生き方、経歴をチェックしてHIPHOPをさらに楽しんでみましょう!それでは早速Check it out!
「BESは〇〇という困難を、△△で乗り越えた。」
ラッパーBESのプロフィール

アーティスト名 | BES(ベス) |
本名 | 非公開 |
年齢 | 46歳(1978年生まれ) |
身長 | 非公開 |
出身地 | 東京都青梅市 |
拠点(レペゼン) | 池袋 |
学歴 | 非公開 |
所属レーベル | P-Vine |
BESは1978年、東京生まれのラッパーです。
多くのラッパーに影響を与えているベテランラッパーで、これまでにシーンに衝撃を与えるような名作を多数発表しています。
所属レーベルはP-Vine。いくつもの困難に見舞われながらも精力的に活動を続ける、日本のHIPHOPシーンの超重要人物です。
BESのラップスタイル
BESのラップの最大の特徴ともいえるのが、ハイレベルかつ独創的なフロウです。
このフロウはレゲエのリズムとUSラップのテクニックを応用し完成したもので、その革新的なスタイルは多くのラッパーに影響を与えました。
海外の有名ラッパーを彷彿とさせる、抜群のリズム感を備えているのも彼の魅力の1つ。近年はよりリリックを重視したスタイルに変わっていますが、独創的なフロウと抜群のリズム感は健在なので、気になる人はぜひチェックしてみてくださいね。
BESの名前の由来
BESの名前の由来は明かされていません。
また、本名も明かされていないため、本名と関係しているかどうかも不明です。
ただ、BESが良く調べていると語っているジャマイカのローカル言語パトワ語には、一番を意味する言葉「bes」という言葉が存在するそうです。こちらも明確な関係性は分かりませんが、意識している可能性もゼロではないといえるでしょう。
EISHINとの出会いから始まるBESの人生

・東京都に生まれる
・アルペンスキーの大会にてEISHINと知り合う
・ジャケ買いしたICE-TのCDや洋楽関連のTV番組をきっかけにHIPHOPと出会う
・17歳のときにはじめてリリックを書く
・EISHINと共に音楽活動をスタート
・トラックメイカーのEISHIN、DJ PORSCHE、YODELら共にSWANKY SWIPEを結成
・STICKYやA-THUG、bay4k、SEEDA、I-DeAなどが所属するSCARSに加入
・2007年のULTIMATE MC BATTLEの本戦で準優勝を果たす
・2008年に1stソロアルバム「REBUILD」をリリース
・2009年~2011年と、2014年~2016年に服役を経験
・音楽活動を再開し、コンスタントに作品をリリースする
東京都に生まれる
1978年、東京都青梅市にBESは生まれます。
幼少期のBESは好きなこと以外では目立ちたがらない、内気な性格だったそうです。
また、比較的暴力が多い家庭で育ったため、大人に対する恐怖心を抱いていたとも語られています。
中学生のときにEISHINと出会う
中学生のころに、BESはのちのラッパー仲間となるEISHINと出会います。
出会いのきっかけはアルペンスキーの大会。2人は当時スキーをやっており、選手同士として顔を合わせたことで知り合いとなったそうです。
HIPHOPグループを結成する2人の出会いが、スキーの大会というのは少し意外ですよね。
テレビ番組をきっかけにHIPHOPと出会う
BESがHIPHOPと出会ったのは、中学3年生ごろです。
きっかけとなったのは、ローカル番組にて放送されていたUSトップ40。この番組にてNaughty by Natureの名曲「Hip Hip Hooray」のPVを見たことで、BESはHIPHOPに興味を持つようになります。
そして、アメリカのラッパーICE-TのCDをジャケ買いし聴いたことで、さらに夢中になるのでした。以降、ラップ関連の音楽が好きになり、B-BOY的なファッションも好むようになったそうです。
17歳でラップを始める
中学3年生でラップにハマったBESは、17歳でラップを始めることになります。
はじめた当初は、高校生なりに世の中のことや自分のことを考えながらリリックを書いていたそうです。
そして18歳、19歳のタイミングでEISHINと組むようになり、それ以降は彼と共に切磋琢磨しながらラップスキルを磨く、ラップ漬けの日々を送るようになります。
SWANKY SWIPEとSCARSに所属し華々しい活躍を見せる
ラップスキルを磨き、成長したBESはSWANKY SWIPEとSCARSに所属し、華々しい活躍を見せます。
2006年には自身が率いるSWANKY SWIPEにて名盤「BUNKS MARMALADE」を発表。さらに、メンバーとして参加しているSCARSが傑作「THE ALBUM」をリリースしたことにより、BES自身も注目される存在となります。
翌年の2007年には、日本一のフリースタイラーを決めるULTIMATE MC BATTLEにて準優勝を獲得し、MCバトル界にも爪痕を残しています。
2008年にソロアルバムをリリース
人気ラッパーとなったBESは、2008年に1stソロアルバム「REBUILD」をリリースします。
制作時は多忙による疲労とドラッグの使用により、コンディションは最悪だったそう。しかし、それに反しアルバムの内容は素晴らしいものであったため、さらに注目される存在となるのでした。
このアルバムに関しては、今でも音楽配信サービスで視聴できるので、気になる人はチェックしてみてくださいね。
2度の服役を経験する
ラッパーとして華々しい活躍を見せるBESでしたが、ドラッグの使用により2度の服役を経験することになります。
服役した期間は2009年〜2011年と2014年〜2016年。服役中の生活に関しては、とても苦痛で嫌なものだったとインタビューにて語られています。
そんな彼の心の拠り所となったのが読書で、孤独を紛らわすために何冊も読んだそうです。また、リリックも書き溜めており、その中の1つが「Jail」として発表されています。
2016年に出所しラッパーとしてカムバックを果たす
BESは出所してからすぐにカムバックを果たします。カムバックのきっかけはラッパー漢からの連絡で、この連絡によりすぐにスタジオに入りレコーディングすることになります。
そして2016年に「BES ILL LOUNGE 2」を発表し完全復活を遂げるのでした。
以降、体調に波はあるものの勢力的な活動を展開。ソロ名義のアルバムをはじめ、ISSUGIとのジョイントアルバムやPAXとのジョイントアルバム、GRADIS NICEとのアルバムなど多数の作品をリリースしています。
BESの人気曲は?
BESの人気曲と、pucho henza編集部の一押し曲を紹介していきます。
BESの人気曲①「BOOM BAP」
BESとISSUGIのジョイントアルバム「VIRIDIAN SHOOT」に収録されている楽曲です。
R&B的なおしゃれなトラックと、2人のグルーヴィーなラップが上質なハーモニーを奏でています。
BESの人気曲②「Mic Life feat. STICKY, KING104」
STICKYとKING104を客演に迎えた楽曲。
3rdソロアルバム「THE KISS OF LIFE」の収録曲で、3人の魅力が存分に感じられる仕上がりになっています。
BESの人気曲③「Make so happy feat. BIM」
「Make so happy feat. BIM」は、幅広いアーティストと共演する人気ラッパーBIMとのコラボ曲です。
さまざまな困難を経験したBESならではのリリックと、ハッピーなサウンドが楽しめる素敵な曲となっています。
編集部おすすめ曲「What’s Up feat. 仙人掌」
EP「CONVECTION」に収録されている「What’s Up」。
BESと仙人掌による熱い掛け合いと、hokutoによる上質なトラックがとにかく最高な楽曲です。
BESと仲のいいラッパー
数多くのラッパーと共演しているBESですが、どんな人物と仲がいいのでしょうか。ここからは、BESと仲のいいラッパーを紹介します。
ISSUGI
ISSUGIはラッパーとしてはもちろん、ビートメイカーやDJとしても活動する人物です。
そのマルチな才能がシーンで高く評価されており、ベテランから若手まで幅広いラッパーと共演しています。
BESとも交流が深い人物で、ジョイントアルバムとして「Purple Ability」と「VIRIDIAN SHOOT」の2作品を発表。また、4thソロアルバムの収録曲「道端の淡い夢に幸あれ」やソロ名義のシングル曲「Undefeated Pride」などにも参加しています。
メシアTHEフライ
メッセージ性の強いパンチラインを武器とする人気ラッパーのメシアTHEフライ。
MCバトルでも活躍していた彼ですが、BESとは旧知の仲だそうです。
共演作は「How How High」は「Joint」など。現在は音楽活動を行っていませんが、とても素敵なラッパーなので邦楽HIPHOPが好きな人はぜひチェックしてみてくださいね。
気になるBESのアレコレ
仲のいいラッパーの次は、BESの気になるアレコレについてを紹介します。彼のことをより深く知りたい人は、ぜひチェックしてみてくださいね。
BESのファッション
メディアやライブ、MVにてスタイリッシュなB-BOYファッションを披露しているBES。
若いころグラフィティや絵を描くことが好きで、洋服のブランドにも携わっていたことがあるそうです。
そんな彼が愛用しているブランドはFATBROSやFESN、NIKEなど。また、キャップに関しては、LIBEというブランドのベースボールキャップを愛用しているようです。
BESが影響を受けたアーティストやラッパー
研究や鍛錬を重ね、独自のスタイルを築き上げたBES。HIPHOPへの熱い情熱を持つ彼は、多くのアーティストから影響を受けました。
とくに強く影響を受けたのは、Boot Camp ClikやWu-Tang、Busta Rhyme、Jay-Zといった海外のラッパー。
また、日本のラッパーT.A.K THE RHYMEHEADからも影響を受けたと語っています。
BESの彼女
BESの現在の彼女については、詳しい情報がないため不明です。
ただ、彼女に関するエピソードがないわけではなく、1度目の服役の際には彼女から本を差し入れてもらっていたことがインタビューにて明らかになっています。
また、2度目の服役の前後も恋人がいたそうで、服役の際に一度恋人関係を解消したものの出所後に復縁したと語られています。ちなみに、その女性への想いを表現したとされているのが2016年発表の「I miss you」という楽曲です。
BESのこれからの野望とは?
多くのラッパーから尊敬されているBESですが、どんな野望や目標を持っているのでしょうか。
生き方やアレコレを知ると、今後のことも気になってしまいますよね。そこで最後に、BESのこれからの野望についてを紹介します。
ラップでの表現をできる限り続けたい
ラップでの表現を続けられる限り続けることが、BESの当面の目標だそうです。
これまでは好きなラップと音楽で食っていければ良いと思っていたそうですが、できる限り続けることを意識しているとインタビューにて語っています。
ラップがいつできなくなるか分からないという不安を抱えながらも、ひたむきにラップと向き合うBESの姿勢には脱帽です。
爪痕が残せるような作品を作りたい
BESは過去のインタビューにて10年後、20年後にこんなラッパーがいたという爪痕を残せるような作品を作りたいと語っています。
デビューから15年以上たった今でも、良い作品を作るため前向きに歩み続けるBES。今後のリリース情報からも目が離せません。
ラッパーBESまとめ
「BESは2度の服役という困難を、仲間のサポートとラップへの情熱で乗り越えた。」
名作を多数リリースし、多くのラッパーに影響を与えてきたBES。華々しい活躍が印象的な彼ですが、ドラッグの使用と2度の服役という困難を経験しています。
そんな困難を乗り越えるきっかけとなったのが、ラッパー仲間とのサポートとラップへの熱い情熱です。普通の人が諦めてしまうような状況を、BESはその2つの力を借りて乗り越えました。
今困難な状況にある、挫折を感じている人は、ぜひBESの生き方から勇気をもらってみてはいかがでしょうか。また、彼の楽曲も素敵なものばかりなので、ぜひ聴いてみてくださいね。