HIPHOPといえばラッパー!……でも、それだけじゃない。HIPHOPの世界には、音楽、映像、アート、イベントなど、いろんなフィールドで活躍するアーティストが存在します。
「ラッパーってカッコいい。でも、自分には無理かも……」と思っているあなたこそ、この記事を読んでほしい。ラッパーだけがHIPHOPじゃない。今、あなたが好きなラッパーたちのステージの裏側では、たくさんのHIPHOPアーティストたちが関わっています。
そして、嬉しいことに、これらのスキルは副業にもフリーランスにも繋がるんです。つまり「好き」が「お金」になるチャンス。今回はそんなHIPHOPの世界で活躍するための道のりを、職種別にまるっと解説します。
スターターガイドまとめ(迷ったらこれだけ見て!)
目指す職種 | まず買うべき機材 | リンク |
---|---|---|
ラッパー | AT2020マイク + Audacity Adobe Audition | ▶ Amazonで見る ▶ Adobe公式 |
DJ | Pioneer DJ DDJ-400 + Serato DJ | ▶ Amazonで見る |
トラックメーカー | FL Studio + MIDIキーボード | ▶ Amazonで見る |
グラフィティ | Molotowマーカー Adobe Illustrator | ▶ Amazonで見る ▶ Adobe公式 |
映像クリエイター | SONY ZV-E10 Adobe Premiere Pro | ▶ Amazonで見る ▶ Adobe公式 |
「HIPHOPに関わる仕事がしたい」「でも自分にはラップの才能がない」そう思ってた人にこそ届いてほしい。
音楽が好き、HIPHOPが好き。その気持ちだけで始めていいんです。必要な道具はこの記事に揃っています。あとは一歩踏み出すだけ!
HIPHOPの世界で活躍するアーティストの種類

HIPHOPは、音楽ジャンルではなくカルチャーそのもの。その中で活躍するのはラッパーだけではありません。ここでは、HIPHOPに欠かせない6つの職種を紹介します。
ラッパー

マイク1本で観客を沸かせる表舞台の主役。自分の言葉で世界を動かすパフォーマーです。ラッパーにはリリックの内容、フローの乗せ方、ビートとの相性など、複数のスキルが求められます。また、リリックにリアリティやストーリー性があるほど共感されやすく、ファンもつきやすい傾向にあります。
ラップは、単なる音楽表現にとどまらず、「自己表現」や「社会へのメッセージ」でもあるため、リスナーの心に刺さる言葉を紡ぐことが重要です。
DJ

DJはクラブやフェス、ラッパーのバックなど、HIPHOPの現場に欠かせない存在です。選曲、ミックス、スクラッチなどの技術はもちろん、会場の空気を読んで流れを作る力が必要です。曲の“つなぎ”で一晩の流れを構成する能力が評価されるため、プレイリスト作成のセンスも問われます。
ラッパーのライブを支える存在として、バックDJとしてもキャリアを積む人も多く、現場経験を通じて多くのアーティストとつながるチャンスもあります。
トラックメーカー

トラックメーカーは、HIPHOPの土台となる「ビート」を作る音楽クリエイターです。トラックの印象でラップの印象がガラッと変わることもあり、非常に重要な役割を担います。ベース、ドラム、メロディ、サンプリングなどを駆使し、1曲まるごとの世界観を演出します。
最近ではYouTubeやBeatStarsなどで自身のビートを販売するクリエイターも増えており、フリーランスとしても成立する人気職種です。ラッパーとの相性が良ければ専属ビートメイカーとして活動する道もあります。
グラフィティアーティスト

グラフィティアーティストは、HIPHOPの「視覚的側面」を担います。ストリートに描かれるスプレーアートから、アルバムジャケット、フライヤー、MVの背景美術まで活躍の場は多彩です。
アートスタイルには個性が求められ、他の作品と差別化することで独自のブランディングが可能です。また、デジタルアートに展開すれば、NFTやグッズ販売に展開するケースもあります。
ビデオグラファー(MV監督)

HIPHOPアーティストの世界観を映像で表現するのがビデオグラファー。MVだけでなく、ライブ映像や密着ドキュメンタリー、SNS向けのショート動画なども手掛けます。
映像編集スキルだけでなく、「ストーリー性」や「演出力」、カメラワークのセンスも問われます。今やYouTubeやTikTokを通して個人でも注目を浴びられるため、映像スキルは副業・本業問わずチャンス大。
イベント制作会社などの裏方
ライブやクラブイベント、HIPHOPフェスを運営する裏方。ステージ設営、音響、照明、出演者管理、会場警備、フライヤー作成、チケット運営など、表に出ない重要な仕事を担います。
音楽だけでなく「人と人をつなげる空間」を作るのが使命。現場力とマネジメント力が求められ、企画・運営経験が増えるほど評価される職種です。
ラッパーになる方法
ラップを始める方法
ラップを始めるには、まず「自分の感情や経験を言葉にすること」が重要です。最初は好きなラッパーの曲を真似してみたり、インストゥルメンタルに合わせて即興でリリックをのせる練習をすると良いでしょう。日常の思いをノートに書き出し、それを韻を踏みながら文章にすることで、自然とラップの構造を理解していくことができます。
ラップ初心者には、「無料ビート」にラップを乗せて録音してみるのがおすすめ。スマホひとつでも使える録音アプリ(BandLabやRap Fame)も充実しており、誰でも気軽にスタートできます。
人気のラッパーへと成り上がる方法
人気ラッパーになるには「バズ」と「地道な積み上げ」の両輪が必要です。SNSを活用してショート動画でラップを披露する、ライブイベントでファンと直接交流する、そしてフリースタイルバトルで注目を集めるなど、あらゆる手段で自分の名を広げていくことが重要です。
さらに、継続的に楽曲をリリースし、SpotifyやApple Musicに配信することで「アーティストとしての信頼性」も生まれます。ビジュアルやMVのクオリティも、ファン獲得の大きな武器になります。
ラッパーを目指す人がまず揃えるべき機材
- マイク:Audio-Technica AT2020(録音に定評あり)
- オーディオインターフェース:Focusrite Scarlett Solo(宅録初心者におすすめ)
- DAWソフト:Audacity(無料)またはAdobe Audition(商用レベル)
- ヘッドホン:SONY MDR-7506(レコーディング定番)

DJになる方法
DJを始める方法
自宅でDJを始めるには、PC、DJコントローラー、DJソフトの3点セットがあれば十分です。Serato DJ Liteやrekordboxなど、初心者でも扱いやすい無料ソフトが充実しており、手軽に始められます。
プレイリストを組み、曲のBPMやキーを合わせて流れるようにつなぐことで、ひとつの“物語”として音楽を届ける感覚が身に付きます。まずは自宅で録音→MixcloudやYouTubeにアップして反応を見るのが良い流れです。
人気DJへ成り上がっていく方法
クラブイベントでプレイする、YouTubeでプレイ動画を発信する、ラッパーと組んでライブに出るなど、「現場経験」と「SNS発信」の両方が不可欠です。
特に、HIPHOPイベントではバックDJの需要が高いため、ラッパーとのコネクションを築くことが大きな武器になります。
HIPHOPで活躍しているDJといえば?
- DJ RYOW:AK-69とタッグを組む人気DJ
- DJ CHARI:日本のクラブDJカルチャーを支える存在


DJを目指す人がまず揃えるべき機材
- DJコントローラー:Pioneer DJ DDJ-400(初心者定番)
- ヘッドホン:Audio-Technica ATH-M50x(モニタリングに優れる)
- ソフトウェア:rekordbox / Serato DJ
- スピーカー:YAMAHA HS5(自宅練習に最適)
トラックメーカーになる方法
トラックメイキングを始める方法
最初は無料のDAW(GarageBandやCakewalk)からスタートし、ドラムやベースの打ち込みに慣れることが第一歩です。YouTubeにはチュートリアル動画も豊富なので、実践しながら覚えていくスタイルがおすすめ。
サンプル音源(LoopCloudやSplice)を使えば、プロのようなトラックも作れます。音楽理論が分からなくても、感覚で作ることで個性的なビートが生まれやすいのがHIPHOPの面白さです。
人気トラックメーカーへ成り上がっていく方法
ビートをYouTubeやBeatStarsで公開し、ラッパーからの使用希望を受けてコラボに発展することも多いです。InstagramやXで「#ビート募集」などのタグを活用し、SNS経由で案件が来るパターンもあります。
また、アーティストのMV用にBGMを提供するなど、サイドワークからスタートする人も少なくありません。
HIPHOPで活躍しているトラックメーカーといえば?
- Chaki Zulu:KOHH、Awichなどのヒット曲多数
- KM:LEX、Tohjiらと共にサウンドを牽引
トラックメーカーを目指す人がまず揃えるべき機材
- DAWソフト:FL Studio / Ableton Live / Adobe Audition
- MIDIキーボード:AKAI MPK Mini MK3(小型で高機能)
- オーディオインターフェース:Steinberg UR22C
- ヘッドホン:YAMAHA HPH-MT5(原音忠実)
グラフィティアーティストになる方法
グラフィティを始める方法
グラフィティアートは、紙とペンから始まります。まずはスケッチブックに自分の“タグ”(名前のアートスタイル)を描いて、文字の形や装飾を研究しましょう。その後、マーカーペンやスプレーを使って、段ボールや壁などに描く練習をすると実践的です。
描き方の基礎や色使い、立体感の出し方などは、YouTubeで多くの海外アーティストがチュートリアルを出しており、参考にすることでスキルアップが可能です。
人気アーティストへと成り上がる方法
アート作品をSNSに投稿し、個人のアカウントをブランディングしていくことが第一歩です。特にInstagramやX(旧Twitter)は、ビジュアルでの訴求力が強く、他ジャンルのアーティストからも目に留まりやすいです。
また、アパレルブランドやHIPHOPアーティストとコラボすることで一気に認知度がアップする可能性があります。ジャケットデザイン、MV背景アート、ライブペイントなどを武器に、HIPHOP現場での需要も高まっています。
グラフィティアーティストを目指す人がまず揃えるべき道具
- スプレー缶:MTN 94、Belton Molotow(細かい表現に最適)
- マーカーペン:Molotow ONE4ALLシリーズ(発色・耐久性◎)
- スケッチ用具:Copicペン、マーカーパッド
- 編集ソフト:Adobe Illustrator / Photoshop(デジタル作品化やロゴ制作に必須)
ビデオグラファー(MV監督)になる方法
映像制作を始める方法
スマホと無料編集アプリ(CapCut、VLLOなど)から始められるのが映像制作の魅力です。まずは身近な映像を撮って、編集アプリでテロップやBGMをつけてみることからスタートしましょう!
慣れてきたら、ミラーレスカメラや一眼レフにステップアップ。画質やレンズの表現力が増すことで、作品の質も一気に変わります。
人気映像作家になる方法
HIPHOPアーティストのMVを撮影したり、ライブ密着動画を制作することで現場経験を積みましょう。ポートフォリオとして自作MVをYouTubeで公開し、SNSで発信することでラッパーや関係者から声がかかることも。
さらに、Adobe Premiere ProやAfter Effectsを使いこなせると、業界内での信頼度が段違いに上がります。エフェクトや色調補正、字幕演出などプロレベルの編集が可能です。
映像クリエイターを目指す人がまず揃えるべき機材
- カメラ:SONY ZV-E10 / Canon EOS R50(初心者でも映える)
- マイク:RODE VideoMicro(屋外撮影にも対応)
- 三脚 / ジンバル:Manfrotto / DJI Osmo Mobile
- 編集ソフト:Adobe Premiere Pro / After Effects(業界標準)
イベント制作会社などの裏方になる方法
イベント業界に関わるには
まずは現場スタッフのアルバイトから始めるのが王道。ライブ会場での設営、搬入出、誘導、受付など、イベントの裏側を知る経験がキャリアの土台になります。
小さなライブイベントやポップアップショップの手伝いからスタートし、徐々に演出やブッキング、演者との連携など、企画サイドの仕事を覚えていく流れです。
キャリアアップ・独立の道
経験を重ねた後は、フリーランスのイベントプランナーや、仲間とイベント会社を立ち上げる選択肢もあります。SNSやクラウドファンディングを活用して、自主イベントを企画・運営し、実績を作っていくことが大きなアピール材料になるでしょう。
裏方を目指す人がまず揃えるべきスキル・ツール
- PC & プレゼンツール:PowerPoint / Googleスライド(企画書用)
- SNS運用力:Instagram / TikTokで集客・プロモ
- デザインソフト:Adobe Illustrator / InDesign(フライヤーやポスター制作)
- 予約・決済ツール:Peatix / STORES / Googleフォーム
まとめ
HIPHOPの世界は、ステージの上に立つラッパーだけで成り立っているわけではありません。
ビートを作るトラックメーカー、音を操るDJ、アートで彩るグラフィティアーティスト、世界観を映像で伝えるビデオグラファー、そしてイベントを支える裏方たち。どの職種も、それぞれがHIPHOPカルチャーを形作るかけがえのない存在です。
この記事では、それぞれの仕事の始め方から、必要な機材、ステップアップの道筋までを解説しました。
もしあなたが「HIPHOPが好き」という気持ちを持っているなら、それは十分すぎるスタートラインです。
そして、いま紹介した機材やソフトは、すべて“はじめの一歩”を踏み出すために最適なものばかり。夢は、環境を整えたその瞬間から動き出します。