AwichやMonyHorseらが所属するヒップホップクルーYENTOWNに最年少で所属しているラッパーkZm。
ラップ界のニューカマーTohjiやLEXや、小袋成彬、RADWIMPSの野田洋次郎などを客演に呼び制作したアルバム「DISTORITION」はApple Musicで総合一位を獲得。
HIP HOPの枠を超えその音楽の魅力が評価されています。
ラッパーkZmについて、経歴や人気曲、過去に所属していたkiLLa crewについてなど詳しくご紹介します!Check it out!
「kZmは〇〇という困難を、△△で乗り越えた。」
kZmのプロフィール
アーティスト名 | kZm |
年齢 | 30歳(1994年1月29日 生まれ) |
出身地 | 東京都渋谷区 |
拠点(レペゼン) | 東京都 |
所属レーベル | YENTOWN De-void* アトランティック・ジャパン |
kZmのラップスタイル
フリーキーとも評される独特なラップスタイル。また、文学的なリリックも魅力の一つです。
kZmはHIP HOPの枠を広げ、ダンスミュージックやインディーロックなど様々なテイストを柔軟に取り入れたエッジーな楽曲を制作しています。
kZmの名前の由来
ラッパーkZmの読み方は、ケー・ズィー・エムです。
過去に名前の読み方について、「実はそのまま“ケー・ズィー・エム”なんですよ。曲でもリアルでも、みんなから“カズマ”って呼ばれてるんで、それがそのまま浸透しちゃったんですよね。」と語っています。
名前の由来については、詳しい理由は分かりませんでした。
代々木公園のバスケットコートから始まるkZmの人生
・渋谷区出身。
・バスケ少年な小学校時代。代々木公園のバスケットコートでHIP HOPに触れる。
・のちにkiLLa crewを共に結成するYDIZZYと知り合う。
・中学1年生ごろ、AppleのCMでEminemの「Love Yourself」を聴き衝撃を受ける。
・Sound Cloudの音源でラップを始める。
・バスケ、HIP HOP好きの仲間と共に、kiLLa crewを立ち上げる。
・2015年、西山理髪店にてDJ DARUMAとの出会いを期に本格的にラップ活動開始。
・2015年4月にシングル「Ice Cold City」をリリース。
・YENTOWNに所属。
・kiLLaのYENTOWN脱退、kZmはkiLLa crewを抜けYENTOWNへ所属継続。
・2018年3月 1st アルバム「DIMENSION」リリース。
・2020年、小袋成彬やRADWIMPSの野田洋次郎などを客演に「DISTORTION」をリリース。
渋谷区出身、代々木公園のバスケットコートでHIP HOPに触れるように
kZmは、渋谷区出身。
ソウルやジャズが好きな父親の元、ブラックミュージックに親しむ幼少期を過ごします。
小学校高学年のkZmは、代々木公園でよくバスケをするようになります。
バスケットコートでは外国人がスピーカでHIP HOPを流しており、部活でするバスケとは全然違う、俺がやりたいのはこれかもしれないと感じたのだとか。
そして、当時AppleのCMとして放映されていたEminemの「Lose Yourself」をきっかけに、本格的にラップに興味を持ちます。
バスケがきっかけで出会うkiLLa crewの仲間たち
代々木公園のバスケットコートで、kZmはYDIZZYと出会います。
当時のYDIZZYはオーバーサイズのファッションでBMXを乗りこなし「めちゃくちゃB-BOY」だったそう。kZmは、スヌープドッグのCDを借りたと、思い出を語っています。
YDIZZYの同級生No Flowerや、代々木近辺に住んでいたArjuna、BLAISEらとも次第に知り合い、チームを作ってバスケをしたり、携帯でビートを流しラップをしたりして過ごしていました。
kZmが高校生の時、着たい服を作りたいとアパレルブランドkiLLaを立ち上げます。
そのルックに周囲のイケてる人を出演させたことから、自然発生的にkiLLa crewが発足しました。
DJ DARUMAとの出会いを期に、本格的に音源制作を始める
2014年ごろ、kZmは西山理髪店でショートドレッドの髪型にしていました。
そこで偶然DJ DARUMAと会い、DJ DARUMAも過去に同じ髪型をしていた、と話をする機会を得たkZm。
DJ DARUMAに「本気で(音楽)やってみなよ」と言葉をかけられ、事務所を紹介してもらったkZmは、本格的な楽曲制作に乗り出します。
その後、2015年春にJUNKMANとChaki Zuluに「YENTOWNっていうのを作るから入らない?」と誘われ、YENTOWNに加入。
シングル「Ice Cold City」をリリース、他のアーティストに客演として出演するなど、その注目度を高めていきました。
KiLLa脱退、ソロで活躍するようになる
2016年、kiLLa crewはYENTOWNを脱退し、kZmはkiLLaを脱退しYENTOWNに残ることとなります。
この時の詳しい状況は公表されていませんが、kZmは「もちろん、kiLLaのクルーは今でもみんな友達」と語っているので、不仲などが原因では無いようです。
ソロとして活動することとなったkZmは、アルバム「DIMENSION」をリリース。
「DIMENSION」に収録されている「WANGAN」は、ミュージックフェス「EDC JAPAN 2019」で披露された際にはEDMフェスティバルでは異例のサークルモッシュが巻き起こったことでも話題となりました。
「愛を念頭において」音楽の幅を広げたコロナ禍期間
2020年、2ndアルバム「DISTORTION」をリリース。
次世代のラッパーTohjiやLEXだけでなく、小袋成彬、RADWIMPSの野田洋次郎なども客演に迎えた本作は、Apple Music総合一位を獲得しました。
コロナが世界的に流行しパンデミックとなった2020年、アルバムのリリースも先送りにするか悩んだと話すkZm。表現者としてできることが限られている中でもやりたいことはやる、とアルバムの発売に踏み切りました。
リリース文には「愛を念頭においてやりたい事をやってきます」と綴られています。
コロナ禍で、ハウスやテクノなどのインプットができたことで楽曲にも変化があったと話すkZm。2022年にはオルタナティブバンドGliiicoが客演として助力するEP「Pure 1000%」をリリース。その音楽性をアップデートし続けています。
kZmの人気曲は?
kZmの人気曲と、pucho henza編集部の一押し曲を紹介していきます。
kZmの人気曲①「TEENAGE VIBE feat. Tohji (Prod. Chaki Zulu)」
Bloc Party「Helicopter」をサンプリングしたロックチューン。
kZmはTohjiとやる前提でトラックを選んだと、制作時のエピソードを語っています。
TikTokで振り付けを合わせた投稿がバズり、その人気が再燃しました。
kZmの人気曲②「Dream Chaser feat. BIM (Prod. Chaki Zulu)」
同い年で盟友であるBIMと歌う、希望を感じさせるような一曲。
1stアルバム「DIMENSION」の最後に収録されています。
kZmとBIM、両者にとって思い出深い代々木公園のバスケコートが登場するMVも必見です。
kZmの人気曲③「DOSHABURI feat. JUMADIBA (Prod. Chaki Zulu)」
kZmが率いるレーベルDe-void*によるイベント「Jungle Clash*」でも披露された一曲。
楽曲内でJUMADIVAが映画アバター内で使用されている架空の言語ナヴィ語を引用したことでも話題となりました。
編集部おすすめ曲「追憶 feat. Yojiro Noda (Prod. Chaki Zulu) 」
RADWIMPSの野田洋次郎が客演した一曲。
kZmは中学生時代からRADWIMPSを愛聴していたのだとか。
kZmと仲のいいラッパー
kZmと仲のいいラッパーについてご紹介します!
BIM
kZmの先輩、DJ DARUMAの仲介を通して知り合ったBIMとkZm。
楽曲「Dream Chaser」はBIMの悩み相談の後日談的な楽曲であるのに対し、BIMの楽曲「Runnin’ 」はkZmの当時の心境を吐露した楽曲となっています。
kZmは、水やりを忘れてしまう観葉植物にBIMの写真を貼り、お水をきちんとあげるようにしています。
DJ DARUMA
二人の出会いは神宮前の西山理髪店。
ショートドレッドにしていたkZmにDJ DARUMA声をかけたことがきっかけでした。
この時DJ DARUMAに「本気でやってみなよ」と言われたことをきっかけに、kZmのラップ活動が本格的に始動しました。
気になるkZmのアレコレ
気になるラッパーkZmのアレコレについて紹介します。
kZmのファッション
kZmのファッションアイコンは、サングラスです。
一番普段使いしているものは、LAのベニスビーチのお土産屋で買ったもの。
他にもバレンシアガやシャネルのサングラスなども着用しています。
オーバーサイズなボトムスを多く着用し、ストリート感とスポーツアイテムを組み合わせた個性的なファッションスタイルなkZm。過去にはNUMBER (N)INEやDJ DARUMAのブランドFULL-BK、クリエイティブユニットYouthQuakeメンバーのブランドFAKE ASS FLOWERSなどを着用しています。
kZmのヘアスタイル
kZmのヘアスタイルは、短めのクロップヘアの後ろ髪を長く伸ばし三つ編みにした独特なスタイルです。
kiLLa crew時代には頭の再度を刈り上げたコーンロウスタイルやショートドレッドヘアにもしていました。
kZmのDJ名義”ghostwriter boyfriend”とは?
kZmは、ghostwriter boyfriendという名義でDJ活動も行なっています。
下の動画では、DJ DISKと一緒にghostwriter boyfriendが回している様子を見ることができます!
直近では、2024年5月2日に六本木cubeで行われるumbのイベントにて、ghostwriter boyfriendのDJプレイを間近で見ることができます。東京の若手大注目DJクルー”universal music box“は要チェックです!
kZmのこれからの野望とは?
kZmは将来について、どのような展望を持っているのでしょうか?
3rdアルバムをリリースしたい
2022年にリリースしたEP「Pure 1000%」についてのインタビューでは、2022年に3rdアルバムを出す予定だったと語っているkZm。
EPリリースで少し遅れているとしながらも、「1stと2ndの流れも汲みつつ、もうちょっとオルタナティブとヒップホップが混ざった形を提示できればな」とその構想を述べています。非常に楽しみですね。
日本のヒップホップシーンをカッコよくしたい
過去にkZmは日本のHIP HOPシーンについて、「ちゃんとやりたいことをカッコよくやるアーティストが評価されてお金を稼げるシーンにしていきたい」と考えを発言しています。
また次世代の才能から自身もモチベーションを得ていると語るkZmは、若い人々が活動できるような場づくりにも興味を持っているのだとか。
ラッパーkZmまとめ
「kZmはコロナ禍で活動が制限されるという困難を、愛を大切にして乗り越えた。」
kZmの2ndアルバム「DISTORTION」のリリース文では「愛を念頭においてやりたい事をやってきます。」と記されています。
これはkZmの表現者としての姿勢であり、kZmの楽曲から人々が受け取るメッセージでもあるのではないでしょうか?
kZmによって、HIP HOPの可能性はこれからも拡張していくような予感がしますね。これからのkZmの活躍にも目が離せません!