ralph、JUMADIBAとの楽曲「Get Back」や、03-performanceの最初の出演者に抜擢されるなどHIPHOPシーンに突如として現れた新星ラッパーWatson(ワトソン)。
最近では、SEEDAとコラボした楽曲「高所恐怖症」が話題を呼びました。
他にも、RedBullマイクリレー「RASEN」に出演するなど、若手ラッパーのなかでもひときわ存在感を放っています。
順風満帆と思えるWatsonですが、実は現在に至るまでにさまざまな葛藤を乗り越えてきました。
この記事を読めばWatsonのラップをもっと楽しめること間違いなし!Check it out!
「Watsonは〇〇を受け入れて、△△というラップスタイルで乗り越えた。」
ラッパーWatsonのプロフィール
アーティスト名 | Watson(ワトソン) |
本名 | 勇斗(ゆうと) |
年齢 | 25歳(2000年2月22日 生まれ) |
身長 | 推定174cm |
出身地 | 徳島県小松島市和田島 |
拠点(レペゼン) | ー |
学歴 | 通信制高校卒業 |
所属レーベル | ー |
Watsonの読み方は「ワトソン」で、後輩からは「ワトソンくん」と呼ばれ慕われています。
Watsonのラップスタイル
Watsonのラップスタイルは、自分に忠実でいることにこだわりを持ち、リアルなリリックで表現されています。Watsonの魅力の一つでもある「悪い事やってる奴がカッコいいという価値観」を覆すようなラップは、若手ラッパーからの支持を集めています。
また、ラッパーZORNとKOHHに大きく影響を受けていて、ZORNの「リリックは好きなことを書けばいい」という言葉を大事に、大きく見せない等身大の自分を表現しています。
Watsonの名前の由来
16歳の時にいた仕事場に、「勇斗」という名前が2人いて被っていました。そこで一発ギャグをすることになり、思いついたギャグが「大怪獣ワトソン」だったことから、ラッパーネームも「Watson」になりました。
ニート東京で披露している「大怪獣Watson」の一発ギャグも可愛いですね。
売人から始まるWatsonの人生
徳島県小松島市和田島に3兄弟の次男として生まれる
J-POPを聴いていた。
兄とはあまり口を聞かなくなる。
働きながら通信制高校に通う。
初めてタトゥーを入れる。
先輩のツテで上京し売人をするも思ったように稼げない。
タトゥーショップと隣接するスタジオで初めてラップをする。
「Pose1」を周囲の反応を見るためにリリース。
代表曲『18k』が収録された「Thin Gold Chain」で一気に注目を集める
徳島県小松市和田島に生まれる
Watson(ワトソン)は人口4万人を下回る、徳島県内の市の中でも面積が小さい町で、父親と母親、三兄弟の真ん中の次男として生まれます。実家は、貧乏でもなければ金持ちでもないごく普通の家庭で育ちます。
「I know」の歌詞で「刺青入れてから行きにくくなったばあちゃんの家」とあるように刺青を入れることがあまり受け入れられていない、一般的な家庭だと言うことが分かります。
HIPHOPとの出会い
Watsonは、16歳で通信制の高校に通いながら仕事を始めます。この頃はまだHIPHOPも聴いてはいたもののハマっておらず、あいみょん、GReeeN、UVERworldを聴いているような一般的な高校生でした。
WatsonがHIPHOPと出会うきっかけになったのは、友人がカラオケで歌ったAK-69がきっかけです。そこからBAD HOPやKOHHなどを聞くようになり、KOHHの曲は全て聴くほどどっぷりHIPHOPにハマっていきました。
ラップを始めたきっかけ
自分で稼ぐために大阪へ上京します。大阪で通っていたタトゥーショップにスタジオがあり、店内でHIPHOPが流れていたこともあり「このビートでちょっと録ってみよう」という流れでラップをしてみたのがきっかけです。
「自分にも出来るかも」と思って歌ってみると「まだまだ世に出せるものじゃない」と気づき、機材を買い揃え本格的に制作していきます。
当時聴いていたBAD HOPやKOHHなどが自分のフロウとマッチしていると気づき、FutuerなどのUSラップも聴き始めます。
20歳で逮捕される
18歳の時、先輩のツテを頼りに地元の徳島県を離れて大阪で売人として働き始めたWatson。
しかし、思っているより稼げないことや「こんな稼ぎ方をしても意味はない」と感じ手を引きます。
大阪で売人をしていた頃に逮捕され留置所にいた時の出来事を、ニート東京のインタビューで明かしているWatsonですが、逮捕された理由まではわかっていませんが、薬物関係での逮捕歴と推測できます。
「儲け話はイリーガルなことばっか。20歳は薬漬けですぐ過ぎ去った」
Watson-21
楽曲作りに没頭し600曲のストックを作る
逮捕されてから釈放後、職を転々とします。しかし普通の仕事をしていたら、ラップをする時間がないと思い、働かず毎日のように朝まで曲を作る生活をします。毎日リリックを書き、今では600曲を超えるストック作品があるとのことです。
Watsonの楽曲「18k」の「Gt5すぐチート使っちゃうエリートジャないクソニート/職探せ言われるカーチャンに」という歌詞にもその時のリアルなラインが表現されています。
デビュー後
『Thin Gold Chain』をリリースした後、徳島を出ていくことを意識し始めます。そんな時、UMBの予選がありました。友達と遊びでフリースタイルをしていたり、少し自信がついていたこともあって出場するも1回戦で惨敗。
しかし、予選後に「ライブしたい人はアフターパーティでやっていいよ」と連絡を受けライブに出場します。そこでの反応が良くて、ライブに呼ばれるのを待つのではなく自分が主催者として動いて行こうと思ったそうです。
今では徳島県の代表的なラッパーとしてWatsonの名前があがるほど、知名度を上げられたのも自ら動いていった成果だといえます。
Watsonの人気曲は?
ラッパーWatson(ワトソン)の人気曲と、pucho henza編集部の一押し曲を紹介していきます。
Wastonは身の回りのことをラップする特徴があるため、登場人物も多いことが面白いです。
アキコ(母):Watsonのことを心配してくれる。
としや(兄弟):仲が悪い。
おばあちゃん:サクサクのエビフライが得意料理。箸が汚い。
たなごん:喧嘩が強い。
だいき:気になってる子をWatsonに抱かれた。
あいみょん:ヒップホップより聴いていた。
Watsonの人気曲①「18k」
Watson自身が代表曲とも言っていて、Watsonらしいリアルでユニークな言葉遊びが多く用いられている人気曲です。MVの再生数は210万回再生を超えています。
Watsonの人気曲②「reoccurring dream」
ドラッグや売人からは距離を置いていた時期に、工事現場などで仕事をするも「このままずっとこれが続くのは嫌だ」という葛藤の中の楽曲です。
Watsonの人気曲③「MJ Freestyle」
2023年の第1弾シングルとなった楽曲で、タイトルの通りの某曲をサンプリングしたトラック。
Watsonのラップが淡々と息継ぎなしで乗せられた1曲です。
編集部おすすめ曲「DOROBO」
悪事をしていた頃の赤裸々な歌詞の中に「裁判所で泣くママ」と母親の存在が沁みる楽曲。Watsonにしか書けないリリックに注目です。
Watsonと仲のいいラッパー
Watson(ワトソン)は色んなラッパーから名が挙がるほど注目されていますが、ここでは特に仲のいいラッパーを紹介します。
JUMADIBA、ralph
Watsonと制作した楽曲「Get Back」など、若手新鋭ラッパーとして仲がいいJUMADIBAとralph。
Get Backはリリースした年にRIMIXを公開するほど、ラッパー3人の仲は良いです。
T-Stone
同じ徳島県出身のT-Stoneとは、互いの楽曲に客演として参加しています。
中でも「STAR feat . Watson」は“徳島の星”と言われる2人のアーティストの信念を表明する1曲です。
WatsonはT-Stoneをリスペクトしていて、通らなければいけない道だと思っていると話しています。自分がやるべきことをすでに全部やっているT-Stoneにすぐ追いつきたいと思っているようです。
Young Zetton
Young Zettonとは住んでいる街が離れているため、会う機会があまりないですが「BRIGT FUTURE」を京都に滞在した2日間で作成したそうです。
Watsonの楽曲「NEW REAL」にも参加していて「悪さをすることが別にリアルじゃない」とラップしているため、Watsonからフロウだけでなく価値観まで影響を受けていることを感じます。
気になるWatsonのアレコレ
今を輝くラッパーWatson(ワトソン)の気になるファッションなどを紹介していきます!
Watsonのファッション
Watsonのファッションは、最先端のブランドやNIKE・NEW ERA・THE NORTH FACEなどヒップホップファッション定番ブランドを取り入れています。
キャップはNEW ERA・SAINT MICHAELというブランドを愛用しています。
ラグジュアリー感のあるストリート系ファッションは、若いヘッズからも憧れのスタイルです。「18k」の歌詞にもあるように、特にキャップにはこだわりがありMVではほとんどキャップを着用しています。
「誰かにバカにされても被って外出たNEW ERAのキャップ」
Watson-18k
Watsonのタトゥー
Watsonの身体にはさまざまなタトゥーが彫られています。大阪でお世話になりラップを始めるきっかけにもなった彫り師の方のおすすめを入れているようです。
16歳からタトゥーを入れているWatsonが、タトゥーに憧れたきっかけは「ラッパーや自分がかっこいいと思うひとが彫っていたから」です。
楽曲HOOD STARでも「刺青入れすぎてまるでロンT」という歌詞があるほど、タトゥーを多くいれているみたいです。
- 左手:「日本」、右手:「勇」
- 胸:招き猫
- 左首:虎
- 左耳:地球儀
- 右腕:アラビア語のレタリング
Watsonは読書家?
留置所にいた時のエピソードでも、ベストセラーの「7つの習慣」に関わる人とのエピソードが語られていました。
どうすれば歌詞をもっとよく出来るのかを考え、いいラップをするためにストイックに努力しているWatson。ラップを始めた時から積極的に本を読むようになったWatsonは、小説から情景の描写の仕方を学んで、歌詞に引用することもあります。
03 – Performanceのトップバッターに選ばれる
03-Performanceのプロジェクトが始まる前、WatsonからRommyに「Pull feat. smiley」のMV撮影のお願いをRommyに連絡しました。そこからWatsonは毎月MV撮影をRommyに撮影を依頼します。
03-Performanceを始めるにあたって第一発目のゲストを迷っていた時、繋がりのあったWatsonに決めたと話しています。
Watsonのこれからの野望とは?
ほんの数年前は「ベンツ買ってやる」のようなリリックだったのが、今や「ベンツを買ったぞ」と歌えるようにまでになったWatson(ワトソン)のこれからの野望を解説します。
Watsonに影響受けた子がスターになるのを見てみたい
だんだんと名が知られるようになり「Watsonっぽいラッパーも増えてきている」ことも自覚しているWatson。
それによって新たなプレッシャーも感じる中でも、自分の曲を聴いた若い世代が「自分もできるかも」と影響を受けてスターになるのを見てみたいと話しています。
ラッパーWatsonまとめ
Watsonは出来ない自分を受け入れて、「これが俺やから」というラップスタイルで乗り越えた。」
初めてマイクを握りラップした時に、まだまだ出せるものじゃないとわかった時普通だったら逃げてしまったりするところでしょう。しかし、Watsonはできない現状を受け入れ、他の人より努力しないと上手くなれないと毎日曲を作り続けました。
その結果、今では憧れていたラッパーの人から賞賛されたり後輩から慕われたりと急成長を遂げました。
何かに本気で取り組みたいことが出来たなら、周りと同じ努力をするのではなくWatsonのように人一倍努力をして圧倒的な作業量をこなすことで見える世界が違ってくるかも知れません。
今後ますます活躍していくWatsonから目が離せませんね!