2020年に「Doja」や「Obsessed With You」などの楽曲が世界的にヒットし、一躍有名ラッパーの仲間入りを果たしたUKラッパーCentral Cee(セントラル・シー)。
2023年6月にはイギリスを代表するリリシストDava(デイヴ)とシングル「Sprinter」をリリース。このシングルがSpotifyで1日の再生回数最多を記録します。
「Sprinter」は、全英シングルチャートで8週連続1位というロングヒットを記録しました。
また、Central Ceeは2023年2月に来日しており、麻布十番のクラブ「1OAK Tokyo」にてライブイベントを行ったことも話題になりました。
そんなCentral Ceeにも壮絶な過去がありました。ワールドワイドなラッパーに成り上がったまでの人生に焦点を当てて紹介していきます。それでは、早速Check it out!
「Central Ceeは〇〇という困難を、△△で乗り越えた。」
Central Ceeのプロフィール
アーティスト名 | Central Cee(セントラル・シー) |
本名 | オークリー・ニール・シーザー・スー |
年齢 | 25歳(1998年6月4日 生まれ) |
身長 | 177cm |
出身地 | イギリス(ロンドン・シェパーズ・ブッシュ) |
拠点(レペゼン) | ロンドン |
学歴 | 16歳で地元の高校を中退 |
所属レーベル | コロンビアレーベル・オルタナティブ ディストリビューション・アライアンス |
Central Ceeは1998年6月4日にロンドン・シェパーズブッシュで生まれました。母子家庭で3人の弟がいます。
Central Ceeのラップスタイル
Central Ceeのキャリア初期は、オートチェーンを使ったオーソドックスなラップを楽曲にしていました。
10代後半は甲高い声でフリースタイルやラップを披露しています。
Central Ceeがドリルスタイルに移行したのは2020年以降で、ジャズやポップを取り入れたUKドリルの楽曲で、ラッパーとしての成功を掴んでいきます。
Central Ceeの名前の由来
Central Ceeは、2014年にチャーリー・スロース(DJ・テレビ司会者・プロデューサー)の「ファイヤー・イン・ザ・ストリート」に出演しました。
この番組は新人MCやヒップホッパーがスタジオに来て、公の場でパフォーマンスする登竜門的な番組です。
その際、セントラルCとしてエントリーしていましたが、Central Cee(セントラル・シー)表記を採用したのが由来です。
両親の離婚から始まるCentral Ceeの人生
ロンドン・ラドブローク・グローブで生まれ、シェパーズ・ブッシュで育つ。
Central Ceeが7歳の時、両親が離婚。
母子家庭で育つ。4人兄弟の長男。
8歳でラップを書き始める
友達に連れられ13歳~14歳の時にレコーディングを始める。
レコーディングした曲を女の子に送り付けた。
家には帰らず、友達の家などを転々としていた。
靴屋で働くも給料が安く3週間で辞める。
麻薬の売人に転職。
Youtubeなどにフリースタイル動画をアップ、レコーディングも継続。
チャーリー・スロースの番組「ファイヤー・イン・ザ・ストリート」に出演。
その後、音楽イベントでの活動や楽曲リリースを精力的に行う。
2019年、マネージャーになるYbeeezと出会い、音楽に集中するよう促される。
オートチェーンからUKドリルにスタイルを切り替え、成功を収めるようになる。
全英シングル・チャートで上位にランクイン。
世界的な有名ラッパーになり、ワールドツアーを開催。
7歳の時に両親が離婚
Central Ceeの母親レイチェル・シザー(イギリス人)は両親の反対を押切り、Central Ceeの父親(中国・ガイアナ系)と交際を続け、両親から経済的に絶縁されています。
Central Ceeが7歳の時に両親が離婚してしまいます。
Central Ceeは母子家庭で育ち、4人兄弟の長男として成長します。4人兄弟の弟の一人、ラッパーJuke Caesar(ジェイク・シーザー)は、Central Ceeの「23」ミックステープに「リル・ブロ」として出演しています。
8歳でリリックを書き始める
Central Ceeは8歳の時に母親のレイチェルから詩を教わり、リリックを書き始めました。
14歳の頃には友達に連れられ、スタジオでラップのレコーディングも行っています。
Central Ceeのラッパーとしてのキャリアは、わずか14歳から始まりました。
父親の影響で音楽を始める
幼少期に父親と過ごす時間は少なかったCentral Ceeですが、父親から音楽面で多大な影響を受けていたと言います。
週末に父親が迎えに来て、レゲエ・ハウス・HIPHOPなどを一緒に聴きこんでいたと言います。
車内でオールドスクールのHIPHOPを流しながら、後部座席で弟たちと韻を踏んでいたのを憶えていると語っています。
麻薬の売人も経験
Central Ceeは16歳の時に高校を中退し、靴屋で働き始めますが、給料が安すぎて3週間で退職しています。
お金を稼ぐために麻薬の販売にも手を染めたことを明かしていますが、「私の出身地では自転車の乗り方を憶えるようなもの」と語り、″日常″として受け止めていた事が伺えます。
Central Cee デビュー
Central Ceeが公の場に出たのは、2014年のチャーリー・スロースの「ファイヤー・イン・ザ・ストリートシリーズ」です。
そこでフリースタイルを披露したのは、Central Ceeが16歳の時でした。
2015年、J Husと「Ain’t On Nuttin Remix」に出演し、同年 2 月に「StreetHeat Freestyle」をリリースしました。
Central Cee デビュー後
Central CeeはオートチェーンからUKドリルにラップスタイルを変え、一躍人気ラッパーの仲間入りを果たすことになります。
2020年6月14日にUKドリルスタイルの楽曲「Day in Life」を皮切りに、次々に楽曲を発表していきます。
2020年10月に「Loading」(UKシングルチャート トップ20入り)、2021年3月にミックステープ「Wild West」(UKアルバムチャート初登場2位、R&Bアルバム部門で1位)
2021年9月に「obseesed With You」(UKシングルチャート5位)など…。
2022年2月には2枚目のミックステープ「23」をリリースして全英アルバムチャート1位を獲得しました。
2022年7月には「Doja」をリリース、全英シングルチャート2位にランクインします。Spotifyで再生されたラップとしては過去最多の楽曲となりました。
2023年6月には「Sprinter」をデイヴとリリース。全英シングルチャート1位を獲得し、10週連続1位という記録まで打ち立てました。
こうしてCentral CeeはUKラッパーとして不動の地位を確立したのです。
Central Ceeの人気曲は?
Central Ceeの人気曲と、pucho henza編集部の一押し曲を紹介していきます。
Central Ceeの人気曲①「Loading」
Central Ceeのシングルで最も再生されている楽曲です。
YoutubeのMVは1.6億回再生されています。
Central Ceeの人気曲②「Doja」
曲名の「ドージャ」はアメリカの人気女性ラッパー「ドージャ・キャット」のこと。
″How Can I be homophobic? My bitch is gay″というフレーズを使ったことが由来しています。
Central Ceeの人気曲③「Obsessed With You」
イギリスのシンガーピンクパンサレスの「Just Fou Me」をサンプリングした楽曲です。
ピンクパンサレスの人気もあり、イギリスで話題になっています。
編集部おすすめ曲「DAY IN THE LIFE」
Central Ceeがドリルスタイルに転換した初めての楽曲です。
Central Cee本人が「この曲が私を変えた」と語るほど、思い入れがあるラップ曲となっています。
Central Ceeと仲のいいラッパー
数々の楽曲で有名ラッパーとコラボレーションしているCentral Cee(セントラル・シー)。
ですが、「好きなアーティストはいない」と豪語しています。
そんなCentral Ceeにも仲のいいラッパーはいるのでしょうか?
Juke Caesar(ジェイク・シーザー)
Central Ceeの実の弟でラッパー。
2022年にリリースしたミックステープ「23」に「リル・ブロ」という名前で出演しています。その他のプロジェクトでも協力する関係性です。
家族の重要性を語っているCentral Ceeにとっては、無くてはならない存在でしょう。
Dave(デイヴ)
現在のイギリスを代表する若手ラッパー。
類まれなリリストであり、ラッパー・シンガー・ソングライター・プロデューサーもこなします。Netflixの「Top Boy」シーズン3で俳優デビューまでしています。
2023年に「Sprinter」でCentral Ceeとコラボレーション。全英シングルチャート1位を獲得しています。
気になるCentral Ceeのアレコレ
気になるCentral Ceeのアレコレを紹介していきます!
Central Ceeの彼女は?
2022年9月から、マデリーン・アージーというインフルエンサーと交際していました。
インスタグラムにツーショット写真を公開したり、イベントに一緒に参加したりしている様子が知られています。
しかし、現在はインスタグラムのフォローをお互いに外しており、「破局したのでは?」とファンの間では噂になっています。
Central Ceeのファッション
ドリルスタイルのCentral Ceeは、覆面や仮面でよく顔を隠していますが、イケメンな顔立ち、ファンション性が高い格好、スタイルの良さが目立ちますよね。
ここではCentral Ceeのファンションを紹介していきます。
NIKEブランドを愛用
Central CeeはNIKEブランドをかなり愛用しています。
インスタやMVでもNIKEを着用しており、Central Ceeの定番の服装と言ってもいいでしょう。
NIKEのテックフリースをセットアップで着ているUKラッパーが増えています。
ドリルスタイルの流行と共に、このファッションも広がっています。
Trapstarのネックレス
Trapstarはロンドン発のストリートブランドです。
短剣のロゴが特徴的で、Central Ceeがよく付けているネックレスもこのブランドです。
Central Ceeのこれからの野望とは?
ワールドワイドなUKラッパーとなったCentral Cee(セントラル・シー)。
Central Ceeが構想する未来はどんなものなのでしょうか。
有名になり大金を稼ぐ
Central Ceeは、ラッパーの楽曲でよく表現される「Make Money」を実現しました。
有名になり、大金を手に入れて、Central Ceeは野望を達成したかのように見えます。
Live Your Move
Central Cee自身はこう語っています。
「私の音楽を聴いてくれる人達は私のようになる必要はない。自分たちの″映画″を生きればいいんだ。私たちの人生は映画なんだ、自分が主人公で、決断は自分自身。どんな立場であろうと、自分の映画を生きていると言えるでしょう。」
″LIVE YOUR MOVE″ がCentral Ceeの座右の銘であり、Central Ceeの野望でもあると言えるでしょう。
「自分が主人公であり、他人に左右されない人生を送る」という野望です。
ラッパーCentral Cee まとめ
「Central Ceeは貧乏な母子家庭という困難を、自らのラップ制作で乗り越えた。」
Central Ceeはウエストロンドンという貧富の差が激しい地域で育ちました。母子家庭による貧しさ、ネガティブな環境に取り囲まれていた幼少期から青年期、ストリートで学んだ現実のリアリティを、ラップ音楽で昇華させてきました。
Central Ceeが語る「Live Your Move」精神は誰にでも当てはめられることです。
Central Ceeがこの言葉を思いついたのは、Central Ceeがどん底の状態だった時期だと言います。
人生で一つでも打ち込める″何か″を見つけることができれば、人生を充実させる手段になるでしょう。Central Cee自身がそれを証明してくれています。
これからもUKラッパーCentral Ceeから目が離せません!