マイクとアコースティックギター1本で構成される異色のユニットMOROHA。
洗練されたギターの音に乗せて、全身全霊を込めた魂の叫びとも形容されるメッセージ性の強い熱いラップでリスナーの心を掴み続けています。
生田斗真や東出昌大、SixTONESなど芸能人にもファンが多く、HIPHOPの枠組みを超えて注目されています。
2022年に日本武道館で単独公演を成功させるなど、近年の活躍は目覚ましく、今年は日清食品(チキンラーメン)のCM出演やMC(ラッパー)のアフロが映画で主演デビューなど話題を振りまきました。
そんなMOROHAはどのような生い立ちを経て、今に至ったのでしょうか。この記事を読めばMOROHAのラップを今まで以上に楽しく聞けること間違いなしです!
「MOROHAは〇〇な2人が、△△を築いた。」
MOROHAのプロフィール
アーティスト名 | MOROHA |
本名 | アフロ:滝原勇斗(たきはらゆうと) UK:清水勇輝(しみず・ゆうき) |
年齢 | アフロ:36歳(1988年1月7日生まれ) UK:36歳(1987年5月14日生まれ) |
身長 | 非公表 |
出身地 | アフロ:長野県小県郡 UK:長野県上田市 |
拠点(レペゼン) | – |
学歴 | アフロ:専門学校卒業 UK:玉川大学卒業 |
所属レーベル | UNIVERSAL SIGMA |
MOROHAのラップスタイル
MC(ラッパー)のアフロとアコースティックギターのUKからなる1MC1ギターで、強烈なまでに真っ直ぐでメッセージ性の強い音楽がMOROHAの特徴です。
研ぎ澄まされたギターの音に、生き様・社会や自分への怒り・経験などを赤裸々にいわゆるポエトリー・リーディングに近いラップでさらけ出します。
特に圧巻のライブパフォーマンスに定評があり、心を打たれ涙を流す観客も少なくありません。
そのスタイルは他のラッパーとは一線を画しているため、刺さる人にはとことん刺さる一方で、苦手と感じてしまう人もいるほどです。
MOROHAの名前の由来
MOROHAというユニット名は、「諸刃の剣」に由来しています。
最初は漢字の名前で考えていたもののフォークの人たちっぽく映る気がしたことで止め、英語も気取っていて自分ららしくないため、ローマ字で落ち着いたようです。
「諸刃」という言葉は人を傷つけも癒しもする二面性の意味を持ち、そして2人でやるため、ユニット名に決めています。
天才UKと努力のアフロから始まるMOROHAの人生
・2人とも長野で生まれ育つ。
・同じ高校に入り2人は出会う。
・アフロは野球部の補欠、UKは軽音楽部で学内のスーパースターだった。
・イケてるグループのトップにいたUKはアフロの憧れでもあった。
・2008年に「MOROHA」を結成し本気で音楽に取り組む。
・2010年にサマーソニックへの出場権をかけて争う「出れんの!?サマソニ!?」で曽我部恵一賞を受賞。
・2010年にファーストアルバム『MOROHA』でデビュー。
・2018年にベストアルバム「MOROHA BEST〜十年再録〜」でメジャーデビュー。
・2022年に日本武道館で単独公演を開催。
アフロの幼少期~高校時代
長野県の一般家庭で生まれたアフロは、小学校生の時はプロ野球選手の夢を持った少年でした。
しかし小学校3年でガタイが良くセンスの塊だった同級生を見て、その夢は諦めます。
ただし、辞める恐怖があり高校3年生まで補欠ながら野球を続けています。
UKの幼少期~高校時代
UKも長野県で生まれ育ち、県内で同じ高校で2人は出会っていました。
高校生のUKは、軽音楽学部に所属しイケてるグループのトップで、ファンクラブもあるほど人気だったようです。
そんなUKのルーツはX JAPANで、ヴィジュアル系のバンドを組みエレキギターを極めています。
なお、凄まじいスキルと才能を持っていますが、現在もアコギは好きじゃないようです。
MOROHA結成
高校卒業後、アフロは千葉の専門学校に、UKは東京の玉川大学に進学します。
2人は趣味でユニット「AFROプラスUK」を組み交流はありましたが、基本的には別々の道を歩んでいました。
アフロが契約社員・フリーターを経て本気でラッパーになることを決意し、同じ熱量と勘違いしているやつを探した結果、UKを誘います。UKもバンドを解散したタイミングだったこともあり、「MOROHA」が結成されました。
日曽我部恵一に見出されファーストアルバムをリリース
活動当初はマイク1本とアコギのスタイルが珍しく、周囲から褒められたそうです。
それまでに音楽で褒められたことがなかった2人は、勘違いとわかりつつも嬉しくて活動を続ける糧になっていました。お客さんが全くいない会場でライブをしていたMOROHAをある日、曽我部恵一が見つけます。
「今日本で一番素晴らしい」と声を掛けられ、曾我部氏が主宰する「ROSE RECORDS」からファーストアルバム「MOROHA」をリリースしデビューを果たします。
メジャーデビュー
注目を集めつつも自らの営業活動を怠らず続けたことで、徐々にシーンに「MOROHA」の名前が浸透していきました。
その結果、目指すべき方向性が異なったため、円満に「ROSE RECORDS」を辞め、自社レーベルを立ち上げ、一層に音楽活動に力を入れます。
そして、2018年にベストアルバム「MOROHA BEST〜十年再録〜」でメジャーデビューを果たします。
2022年には日本武道館で単独公演を開催し、全国的なアーティストになりました。
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MOROHAの人気曲は?
MOROHAの人気曲と、pucho henza編集部の一押し曲を紹介していきます。
MOROHAの人気曲①「革命」
THE FIRST TAKEでも披露したMOROHAの代表曲。
淡々ながら感情的なメロディを奏でるギターに、魂が乗っかったように熱く歌う姿に心が打たれます。
MOROHAの人気曲②「三文銭」
MOROHAの名前が少しずつ世にでるきっかけにもなった曲が三文銭。
HIPHOPや他のラッパーとは異なる、かっこよさがそこにはあります。
MOROHAの人気曲③「エリザベス」
情熱的な楽曲が多い中で、穏やかな音色で心を掴む非常に優しい曲。
言葉に形容できない力強さがあり、たくさんの人が勇気・元気をもらっています。
編集部おすすめ曲「夜に数えて」
約5分の中で、1冊の小説を読んだかのような充実感を味わえます。
脳に響き、鳥肌が立つこと間違いないでしょう。
MOROHAと仲のいいラッパー
MOROHAはHIPHOPというジャンルの中では異質な存在です。
いわゆるラッパーの王道ルートではなく、さまざまなジャンルのアーティストと切磋琢磨してきました。
音楽業界に親しい人がいないと話すMOROHAの、仲の良い芸能人を2人紹介します。
生田斗真
今よりも遥かに知名度が劣るMOROHAが駆け出しの頃に、バラエティー番組「しゃべくり007」のコーナーで紹介したのが生田斗真。
この番組に出演する約1年前に京都大作戦で見つけた生田斗真に対して、アフロが必死に売り込みライブを見てもらったのが出会いです。
ジャニーズ(当時)からフックアップされたラッパーは、非常に珍しく今でも深く感謝しています。
東出昌大
MOROHAの楽曲「tomorrow」のMVにも出演している俳優の東出昌大はMOROHAのファンだったことがきっかけで6-7年前から交流が始まり、現在はちょくちょく遊ぶ関係です。
今年「さよならほやマン」という映画で主演デビューを飾ったアフロに対して、完成披露試写会で花束を手にサプライズで登場するなど、特にアフロとの仲の良さが伺えます。
気になるMOROHAのアレコレ
気になるMOROHAのアレコレについて紹介します。
MOROHAのファッション
野球部だったことを彷彿させる坊主頭に白いTシャツ姿がトレードマークのアフロと、左耳のピアスが印象的なUKがMOROHAのファッションスタイルです。
しかし、2人ともファッションにはそこまでこだわっていないようで、インタビューで以下のように答えています。
“服を選ぶときは、相手をイヤな気持ちにさせなければ何でもいいかなと思います。清潔感さえあれば。ライブのときは言葉の情報量が多いので、視覚的にもほかの余計な情報を入れたくない、ステージで白いTシャツをずっと着ています。”
“僕はカッコいいと思ったものをそのときどきで選んで着ています。あまりファッション雑誌などを参考にしないので、たまに服装がバグっているときもありますが(笑)。 たとえダサくなっても、好きなものを好きなときに着るのが一番いいんじゃないかなと思いますね。”
ラッパーの中でも一際メッセージ性の強いMOROHAは、良い意味でファッションにあまり注目がいきません。
MOROHAの死亡説
MOROHAを検索するとサジェストに「死亡」や「亡くなった理由」といったキーワードが表示されます。
実際に2人は生きているのですが、なぜこのようなワードが上がったのでしょうか。
UKが体調不良で公演の延期を発表したことが真相です。
1ヶ月近く休養するUKを心配したファンが、SNSを中心に「死亡」・「亡くなった」と検索したため、キーワードが浮上したと考えられます。
現在は早期復帰に向けて、リハビリを重ねているようなので、無理せずまた元気な姿を見たいですね。
MOROHAのこれからの野望とは?
インタビューで将来の展望について聞かれたMOROHAの2人はこのように語っています。
“これからも目標は「燃え続けていること」。そして、いい曲を作ること。俺は自分自身を更新していかないと新しい曲が書けない人間なので(中略) 自分の幅、曲の幅を広げるために、とにかく人に出会い続けることが俺の今の夢ですね。”
“MOROHAがテレビとかメディアで露出することですね。これはなんでかって言うと、ギターを持ってなくてもマイクを持ってなくてもMOROHAと認知されて、自分たちが出てる価値っていうものがそこにあるのだとしたら、こんなに素晴らしいことないと思うんです”
ここ数年で知名度が上がり、ラッパーやHIPHOPとも異なる”MOROHA”という市民権を獲得しつつある2人ですが、まだまだと感じているようですね。
これから先にどのような活躍を見せてくれるのか、期待せずにはいられません。
ラッパーMOROHAまとめ
「MOROHAは別々の感覚を持った2人が、科学反応を起こし新しいジャンルを築いた。」
MC(ラッパー)のアフロとアコースティックギターのUKの2人は、音楽の趣味や人生ルートが真逆です。
野球部の補欠で泥臭く生きてきた熱さを持つアフロに対して、UKは学内のスーパースターで音楽的センスが抜群ながら淡々とした性格をしています。
全く違う2人だからこそ、科学反応を起こし今までなかった新しいジャンルを確立しつつあります。
さらなるMOROHAの活躍に今後も目が離せません!