ラップスタア誕生!シーズン4では、圧巻のライブパフォーマンスでSEEDA、ANARCHYなど
名だたる審査員の心を掴み優勝し、シーンの注目を集めたラッパーralph(ラルフ)。
聞き取りやすい低音ボイスを武器に、こだわり抜いたリリックとスキルフルなフロウが魅力的と注目されています。
先日開催されたラップスタア誕生2023では諸事情で出演を見送った¥ellow Bucksの代わりに審査員を務めるなど、その勢いは止まることなく活躍中です。
落ち着いた風格に貫禄すら伺える弱冠25歳のラッパーralphですが、様々な苦労を経て今にたどり着きました。
この記事を読めばralphのラップを今まで以上に楽しく聞けること間違いなしです。
「ralphは〇〇という困難を、△△で乗り越えた。」
ラッパーralphのプロフィール
アーティスト名 | ralph(ラルフ) |
本名 | 非公開 |
年齢 | 25歳(1998年生まれ) |
身長 | 非公開 |
出身地 | 神奈川県横浜市 |
拠点(レペゼン) | 横浜市 |
所属レーベル | – |
ralphのラップスタイル
日本ではやや馴染みの薄いUKグライム、ドリルミュージックをベースにしているのがralphのラップスタイルです。
切れ味鋭いライミングとダークな世界観に引き込むリリックが聴衆の心を掴んでおり、唯一無二のかっこよさを持つラッパーと言えるでしょう。
ただし、ralphはスタイルにそこまでこだわりを持っておらず、純粋にカッコいいと思う音楽と声質が自分とマッチしたと語っています。
俺は自分をグライムやドリルを代表するMCだとは思ってないです。~グライムやドリルっていうジャンル、UKのシーンについては全然詳しいわけじゃない。
FNMNL-【インタビュー】Ralph | No Flexなラッパーの孤高
ralphの名前の由来
ralphは名前の由来は明かしておらず、本名も公表していないためラッパー名との関係性も不明です。
ちなみにSNSでは自身の思い入れが深いガネーシャ(インドの神様)をアカウント名に「ralph_ganesh」使っています。
孤独から始まるralphの人生
インド人の父親のもと横浜市で生まれ、4歳ぐらいまでインドネシアで暮らす。
母子家庭の一人っ子として孤独な日々を過ごす。
中1のタイミングで転校した学校で外人という理由でいじめを受ける。
いじめの対抗手段として格闘技を始め、その後HIPHOPに自分の居場所を見つける。
小さい頃からの洋服好きが高じて10代でアパレルの販売員を始める。
トラックメーカーの友人ができ、イベントでDouble Clapperzと出会う。
Tohji主催のイベントでライブをしたときの思いがけない客席の反応でラッパーとしての自覚が芽生える。
2017年にSoundCloud上でリリースされた「斜に構える」に客演し注目を浴びる。
2019年にファーストEP「REASON」の発表などラッパーとして順調に歩みを進める。
満を持してラップスタアシーズン4に応募。
応募総数1,416人の中から見事優勝を飾る。
インド人の父親の元に生まれる
インド人の父親のもと横浜市で生まれたralphは、4歳ぐらいまでインドネシアで暮らしていました。
しかし、その父親の記憶はほとんどなく、母子家庭の一人っ子として基本的に1人で幼少期を過ごした過去を持っています。
ハーフを理由に周囲からいじめを受ける
インド人とのハーフという見た目によって中1からハードないじめを受けたralph。
その悔しさを晴らすために格闘技を始め、そこで出会った人達に音楽や遊びを教えてもらったことがラッパーとしての原点になったと語っています。
本格的にラップを始める
ralph自身は12歳くらいからHIPHOPが好きで、日本語HIPHOPも聴いていたと話しています。
そんなralphがラッパーを本気で意識し始めたのは、Tohjiが主催した『Platina Ade』のイベントで数分ライブをしたときでした。
ralphは会場で一番無名だったものの、本気でスピットしたら想像以上に観客が沸き上がり、気持ちが伝わったことを痛感したことがきっかけでラップに向き合う意識が変わります。
2017年にラッパーとして注目を集める
2017年にSoundCloud上でリリースされたEGLとDouble Clapperzの合作「斜に構え」に客演したことで、ralphはシーンの注目を集め始めます。
その後は、2019年にシングル「No Flex man」のMV公開、ファーストEP「REASON」の発表など話題を呼んでいきました。
ラップスタアシーズン4に出場を決め見事優勝
初回からラップスタアの存在は知っていたものの、経験を積んで出場しようと考えたralphはシーズン4に参加を決めます。
当初は主流のスタイルの人達をなぎ倒していくのが楽しみで応募するも、
自身の評価の高さを理由にralphはHIPHOPの水準を上げるという動機に変わっていきました。
レベルの高い楽曲と圧倒的なパフォーマンスで4代目のラップスタアに輝いたことは、皆さんの記憶にも新しいでしょう。
ralphの人気曲は?
ralph(ラルフ)の人気曲と、pucho henza編集部の一押し曲を紹介していきます。
ralphの人気曲①「Selfish」
ralphというラッパーの存在を世に知らしめた、渋くてかっこいいralphの人気曲です。
シーン、身内に対する直接的な意思表示を示し、一区切りがついた曲と語った、ralph本人の転機になった曲でもあります。
ralphの人気曲②「No flex man」
ベースが入った重低音なトラックに「No flex man」というリリックが強調された1曲。
ステレオタイプな上昇志向に疑問を持ち、自分なりの「上」や「最先端」を追求して約4年前に作られたこの曲は、現在のralphの片鱗を感じさせます。
ralphの人気曲③「Get Back feat. JUMADIBA & Watson」
ラッパーのJUMADIBAとWatsonを客演に迎えたralphの最新曲で、3人の異なる個性が光った中毒性の高さが癖になる「Get Back」。
特徴的なメロディにパワフルさを兼ね備えたこの楽曲は、MVが公開約1ヶ月で170万回以上再生と人気です。
編集部おすすめ曲「EGL-Sha Ni Kamaeru (斜に構える) feat. Ralph」
客演という形で参加した約5年前のralphのデビュー曲で、初RECとは思えないほどの完成度が高く、ヤバすぎると評判でした。
ralphを知るうえで、抑えておくべき要チェックの1曲です。
ralphと仲のいいラッパー
群れることを嫌い人に会うことも少ないralph(ラルフ)ですが、どのようなラッパーと親交があるのでしょうか?
ここでは2人のラッパーを紹介していきます。
Leon Fanourakis
1998年生まれ・横浜出身・ラップスタア優勝経験者と共通点も多いLeon Fanourakisもralphと親交があるラッパーの1人です。
フィーチャリングでお互いの楽曲に参加しており、YouTubeでもMVが公開されているので、気になる方は是非チェックしてみてください。
荘子it
あるイベントでDos Monosと一緒になったのがきっかけに知り合い、ralphから声をかけたことで親交が始まったラッパー・トラックメーカーの荘子it。
ralphが2020年にリリースしたEP「BLACK BANDANA」の1曲目「FACE」に客演としても招かれています。
この曲のテーマのイメージに荘子itがぴったりで、自分にない個性を持った荘子itを入れたいと思っていたようです。
気になるRalphのアレコレ
ミステリアスで謎に包まれている部分も多いralph(ラルフ)のラッパー以外の側面についても調べてみました。
ralphに彼女はいる?
今のところ結婚や彼氏がいるという情報はありませんでした。
ralphはインタビューなどでもあまり交友関係を語らず、基本的にSNSでも女性は登場しません。
もし彼女がいたとしても、ひっそりと交際していそうですね。
ralphのタトゥーは?
ralphは、両腕・首にタトゥーが入っており、一つ一つにしっかりと意味が込められているのが特徴です。
17歳ぐらいのときにガネーシャが初めて入れたタトゥーで、左腕から首元にかけて西暦など自身のルーツに関係するものが彫られています。
また、右腕には一番気に入っているGUCCIMAZEにお願いした英文と横浜市の市外局番「045」になっています。
ralphのこれからの野望とは?
ラップシーンですでに一定の評価を受けていた2020年のインタビューでralph(ラルフ)は以下のように語っています。
「何かの枠に嵌っていくのではなく、常に自分がカッコいいと思う音楽をやっていきたいですね」
FMNML-【インタビュー】Ralph | No Flexなラッパーの孤高
そしてラップスタア優勝後には
「これからのシーンを担うとかすでに言われてるし、優勝したことでまた言われると思うけど、そういうつもりはない」
「Selfishって曲も出してる通り、勝手にやっていきます。それに付いてくるのは自由」
音楽ナタリー -「ラップスタア誕生」ついに決着!圧倒的スキル見せた優勝者や審査員が結果を語る
と言い放っています。これからも変わらずにかっこいい音楽を追求し、ヘッズを魅了してくれることでしょう。
また、言語が通じない海外でどこまでやれるか気になっているようなので、今後は世界でもralphの活躍が見られるかもしれませんね!
ラッパーralphまとめ
「ralphは孤独という困難を、HIPHOPで乗り越えた。」
出自や境遇によって自然とHIPHOPにたどり着いたralphは、他のラッパーとはひと味違う深みがあります。
ralphの楽曲は聴いている側に考察の余地を与え、その人なりに吸収できるように作られています。
嬉しい時、辛い時、踏ん張り時など、聴くタイミングによっても受け取るメッセージが変わってくるのかもしれません。
さらなるralphの活躍に今後も目が離せません!